• 財形トップ
  • 財形制度とライフマネー:ライフプランをもとに、未来を見通す

財形のすすめ@【貯蓄編】先取り貯蓄の「まさに王道」が財形貯蓄 ファイナンシャルプランナー(CFP) FP技能士1級 畠中  雅子(はたなか まさこ)

一般財形貯蓄に財形住宅貯蓄か財形年金貯蓄の組み合わせで貯めよう

家計診断をする中で、「もったいない」と感じる機会が増えているのは、勤務先に財形制度があるにもかかわらず、利用していない方が少なくないことです。貯蓄を確実に増やすために「先取り貯蓄が重要」というのは、多くの方の共通認識だと思います。給与天引きで確実に貯められる財形貯蓄は、「先取り貯蓄の王道」ともいえますので、制度のある会社に勤めている方は、迷わず利用されることをおすすめします。
財形貯蓄の利用法として、マイホームの取得前であれば、「財形住宅貯蓄と一般財形貯蓄」を組み合わせて、マイホームの取得後の方は「財形年金貯蓄と一般財形貯蓄」を組み合わせて利用するのがよいでしょう。財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は、両者合わせて550万円まで利息に税金がかからない仕組みになっているため、先に財形住宅貯蓄をおこない、払い出した後に財形年金貯蓄をおこなうと、非課税枠を2回活用できて有利だからです。

財形年金貯蓄は550万円の非課税枠にこだわらずに貯めるのがお勧め

実際に我が家では、財形住宅貯蓄で非課税枠ギリギリまで貯めて、マイホーム取得のために払い出したのち、現在は財形年金貯蓄を利用しています。財形年金貯蓄の残高は、すでに550万円を超えましたが、積立を停止せず、主人の退職まで、ペースを落とさずに貯めていく予定です。
財形年金貯蓄の非課税枠が550万円になっているため、550万円に収まるように積立額を調整する方もいますが、非課税枠にこだわる必要はないと考えています。非課税枠を超えると、通常の預金と同じように利息に課税されるものの、通常の預金と同じ仕組みに戻るだけだからです。
さらに財形年金貯蓄には、受け取りの際に雑所得に該当しないメリットがあります。財形年金貯蓄を年金のように分割して受け取っても、税金がかからずにすむわけで、所得税や住民税が増えると国民健康保険料や公的介護保険料にも影響を与えてしまう高齢期には、ありがたい仕組みだと感じています。
個人年金保険であれば、加入のときに何歳から、何年間、年金を受け取るかを決めなければなりません。いっぽう財形年金貯蓄であれば、リタイアした時点の「都合」で、受け取り年数を決められます(保険型など一部商品を除く)。リタイアが近づいてこそ、「年金の空白期間に多めにもらいたい」など、受け取り方のニーズもはっきりするはずです。老後に入るタイミングで受け取り方法を決められる自由度の高さも、財形年金貯蓄の魅力といえるでしょう。

教育資金作りには一般財形貯蓄がおすすめ

財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄に比べると、非課税特典のない一般財形貯蓄については、「利用する意味はなんですか?」と聞かれることがあります。非課税特典はないとしても、たとえば我が家では3人いる子どもたちの教育資金準備を目的に、20年以上一般財形貯蓄をおこなっています。
具体的には、入学のタイミングでかかる教育費は学資保険で準備していて、在学中の学費やまとまった金額になる受験料などには、一般財形貯蓄で貯めたお金を引き出して充ててきたのです。一般的な金融商品であれば、積立てたお金を引き出した時点で解約になるケースも多いはずですが、一般財形貯蓄の場合は引き出した後も継続して貯蓄ができる仕組みもありがたいと感じています。
「貯めながら、途中で引き出して使える」ほかにも、「貯蓄額を途中で変更できる」「2年未満であれば、中断も可能」という点なども、通常の金融商品では考えにくい特徴であり、利用者側にとってはありがたい仕組みといえるでしょう。

 
プロフィール紹介
畠中 雅子(はたなか まさこ)
ファイナンシャルプランナー(CFP)
FP技能士1級

週に3本の新聞連載のほか、雑誌やウエブ上でも多数の連載を持つ。セミナー講師、講演、相談業務などもおこなうほか、教育資金アドバイスをおこなう「子どもにかけるお金を考える会」、高齢者施設への住替え資金アドバイスをおこなう「高齢期のお金を考える会」、働けないお子さんのいるご家庭向けに生活設計アドバイスをおこなう「働けない子どものお金を考える会」を主宰する。「貯金1000万円以下でも老後は暮らせる!」(すばる舎)など、著書は60冊を超える。プライベートでは、二男一女の母。

 
ページトップへ